人間と同じように、猫の性格もそれぞれ全く違います。もともと夜行性であった猫は、飼い主の生活スタイルにあわせて寝食も変化するといいますが、中には家族が寝静まったあとも夜鳴きがやまない猫もいます。
当然ですが猫は喋ることができないため、原因を直接聞くことはできません。そこで今回は、猫が夜鳴きをする際の原因と対策・コツについて解説します。これで、猫が夜鳴きをして困っている飼い主の方のお役に立てば。
猫にとって、「何か不満がある」場合
まず、やまない夜鳴きの理由として、猫の不満になるような点がないかを確認してみましょう。餌が足りず空腹になっていたり、猫用のトイレが掃除されておらず汚いままであるなど、猫にとって不快な原因があると、それを知らせようとして必死に鳴く場合があります。
日頃から気を付ける点として、猫の餌は出しっぱなしにせず、餌の説明書通りの分量を朝晩の2回に分けてあげましょう。朝入れてから餌を出しっぱなしにしてしまうと、猫によっては昼間のうちに食べ終えてしまい、夜までもたないこともあります。
猫のトイレは、できれば排泄後にすぐ片づけてあげる方が良いですが、仕事をしていたり予定があったりと規則正しく片付けをしてあげる事はなかなか難しいものです。朝1回片づけたとしても、せめて夜寝る前にもう1度砂を確認しておきましょう。
寝る前に確認しておけば、飼い主が寝ている間も猫は快適に排泄ができます。また、猫の数や大きさによって、トイレの大きさや数も変えてみましょう。子猫のうちは小さくても問題ありませんが、体が大きくなるときゅうくつになり、清潔な砂が少ないことによるトイレの失敗にも繋がります。
毎日注意する点として、猫が体調不良になっていないかも重要です。体調不良から夜鳴きをするケースがありますが、猫は我慢強いと言われており、基本的に多少の不快感では変わった様子を見せないです。
「精神的に寂しい」や「不安」だったり、まだ「遊び足りない」場合
子猫に良くありがちなのが、精神的な不安定によるものです。家族が寝静まってしまうと、寂しくなって飼い主を起こしに来ます。猫は1年から1年半ほどで成猫となり、大人になるにつれ夜鳴きは少なくなっていきます。
しかし、猫によっては大人になっても寂しさ、遊び足りなさから夜鳴きをすることがあります。こちらの対策としては、しっかりと猫と遊ぶ時間を作ってあげましょう。夜寝る前や夕食後などに、猫用のおもちゃを使って、猫が全力で遊べるよう一緒に遊びます。
しかし、子猫は自分の体力以上に遊んでしまいますので、疲労でぐったりしてしまう前に飼い主の方から切りあげてあげましょう。きちんと遊びの時間を作ってあげれば、コミュニケーションにもなり、飼い主の運動にもなります。
そうした時間を作っても、なお夜鳴きをする場合は、メリハリをつけるためにも、就寝後は構わず聞こえないふりをします。就寝後も鳴いているからと構ってしまうと、猫はそれを覚えてしまいます。
「今は寝る時間で構ってくれないんだ」という事を覚えてもらうためにも、あえて黙って様子を見ましょう。コツとしては、日頃から猫が甘えてきたり構ってほしいタイミングがあったら、きちんと向き合って遊んであげることです。
「老化」が原因による夜鳴きの場合
最後に、猫の老化が原因の夜鳴きです。猫は人間より成長が早く、10歳ころから老猫と呼ばれる年齢になります。人間でいうと50代後半なので、ちょうど認知症や病気などの老化現象が出てくるのもそのくらいからと言われています。
老化により目が見えにくくなる、耳が遠くなるなどで不安が強くなり、夜鳴きが始まるのです。その場合は、そっと撫でてあげたり優しく声をかけてあげたりして、なるべく安心感を与えてあげましょう。
猫でも認知症を発症することがありますので、老猫にさしかかってきたら、定期的に動物病院での診断をすることをお勧めします。認知症や単純な老化現象だけでなく、病気から夜鳴きをすることもあります。
老猫だからと安易に決めつけず、獣医の診断を受けることが重要です。何もなければ安心できますし、病気の発見が早ければ薬などを処方してもらえます。
まとめ:夜鳴きの理由と対策を知ることで、愛猫との信頼を育てよう
前述した通り、猫によって性格が様々なため、夜鳴きの原因も一言では断言できません。日頃からの観察とコミュニケーションをとって、その猫がどんな性格なのかを知ることが何よりの近道です。
そして、うるさいからと怒鳴ったり手を上げたりする事は、絶対にしてはいけません。猫には叱られた理由がわかりません。それよりも、猫が快適に過ごせる環境を整え、お互いに最適な距離感を保ち共に生活していく事がとても重要です。
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